富子すきすき 宇江佐真理 時代小説 本の紹介

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2023.12.09(ライブドアブログ)記

*解説:梶よう子(作家)記
ひとつひとつの短編は独立したものでありながら、根底に流れている
テーマは一貫している。
赤穂の浪士たちに討たれた吉良上野介の妻、富子の苦悩を描いた表題作の
「富子すきすき」。
古着屋で売られていた奇抜な柄の帯を手にした娘たちの運命「藤太の帯」。
兄と慕っていた幼馴染みへの恋が成就しなかった娘の行く先「堀留の家」。
凶刃の前に立つ花魁「おいらの姉さん」。
意気地と張りを通した辰巳芸者「面影ほろり」。
盗人の娘が選んだ道「びんしけん」。

それぞれの物語に登場する女たちがさまざまな岐路に立たされたとき、
どのような選択をし、決断するのか。戸惑い思い悩む姿が切なく描かれる。
そして、その女たちが選んだ行動が波紋を広げ、周囲の者たちをもまた岐路に
導くことになる。
ひたむきな女たちの思いを受け入れる側にとって、それが希望に満ちたもので
あったりする一方で、とても辛く、物悲しい思い出の一幕になってしまったり
もする。

人がひとりで生きていますなんて顔を決してしてはいけない。
血縁があろうと、赤の他人であろうと、この世にいる限り人は何かしらの
絆で結ばれているのだと、六編の物語は語ってくれるのだ。

*上記は講談社文庫版の解説を一部掲載(作家:梶ようこ)記

書名:富子すきすき(朝日文庫)
著者:宇江佐真理
出版:朝日新聞出版
発行:2022年05月30日 だい1刷発行
定価:700円+税
*文庫本 A6サイズ 330ページ 厚さ1.4センチの紙の本です。



高家吉良家の菩提寺である華蔵寺(けぞうじ)は愛知県西尾市のはずれにあり、
名鉄西尾線「上横須賀駅」から約2km、徒歩で約30分かかる田舎町です。

華蔵寺 高家吉良家 菩提寺


おしまい。

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