仇討群像(時代小説) 池波正太郎 本の紹介

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2023.02.18(ライブドアブログ)記

ここに収められた九篇の仇討小説は、単なる復讐物語ではない。
五百石の旗本が用人の妻に邪(よこしま)な情欲を燃やしたことが発端であったり、
衆道が動機となっていたり、つまらぬ女にからむ殺人だったり・・・と、
馬鹿げたことから仇討という突発事件にまきこまれた人間たちの、
のっぴきならない ありさまを描く異色短編集。
・解説:佐藤隆介(コピーライター)

(目次)
・鎧櫃(よろいびつ)
公金に目がくらみ盗んで逃走した新参の家来。
家来の妻に懸想する主人、その妻を殿に差し出す用人。
仇討の美名のもとの愚行、この小説にまともな人物はいるのか。

・興奮
発端は衆道、八年の歳月をかけて仇討は完結したが、人がどのように変質して行ったかを
詳細に描き出した池波正太郎会心の作品。

・坊主雨
御屋敷の奥方様との不義密通がばれ、斬り殺された兄。
斬り殺した若き小姓から兄の秘密を聞くことになる仇討の物語。

・波紋
迷惑なだんびら使い、三宅権十郎の狂気が周りを翻弄する。

・敵
嫉妬の塊パワハラ上司を小刀で刺し、追われる身になった山崎十次郎。
身を隠す日々を送っていたある日、自身の部下(小者の徳七)が殺されたことを知る
「徳七の仇を討つ」と山崎十次郎は、おのが命を捨て仇討にでかけた。

・情炎
足軽の狂気の情欲からはじまる強姦と人殺し、その男を仇討までの十五年の物語。

・大石内蔵助
内蔵助の情欲、女遊びと仇討までの日々を書いた男と女の欲望物語。

・逆転
旧主人の未亡人と奉公人、秘密の関係から訪れる人の生き死に。

・深川猿子橋(ふかがわ ましこばし)
陰陽師の平井仙竜、嫁をもらうが、妻から「一生添い遂げることはできない」
と秘密を打ち明けられた。新妻は仇討を心に秘めていた。
深川猿子橋のたもとで、侍一人と対峙する武芸の心得もない女二人、
命のやり取りの結末は如何に。



書名:仇討群像(文春文庫)い 4-20
著者:池波正太郎
出版:株式会社 文藝春秋
発行:1980年06月25日 第1刷
   1991年06月05日 第16刷
定価:466円+税
*文庫版 全392ページ(解説含む)厚さ1.6センチの紙の本です。


エジプトの神 Thoth(トート)
知恵の神 書記の守護神 時の管理人 楽器の開発者 創造神

貢物は女(妻)、同性愛、不倫、いじめ、ストーカー、女遊び、訳あり女を題材にした
時代小説である。これは1980年代に書かれた時代小説なのだが、今でも事件になっている
人間の欲望と狂気の行き着く先が描かれている。
現代は個人の暴力は体制が認めない、仕返しは法律で個人から取り上げられている。
すべての争いの処罰の判断は、法律に照らし合わせて国家が実行するらしい。
とんでもない判断、判決をする国の裁判官を仇討する制度は無いか・・・ないよな~。

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